スポーツ競技での活用

この数年、競技を問わず、プロスポーツ選手、トップアスリート、アマチュアスポーツ選手に対してもメンタル指導をするようになり、多くの選手が平常心で試合に挑めるようになり、結果を出してくれています。EL076_L

しかし、まだまだ「本物の平常心」を作るための呼吸法を実践しているアスリートは少ないですし、単なる深呼吸しかしていない選手も多いものです。

2008年の女子フィギュア界は、浅田真央選手とキムヨナ選手のライバル対決もあり、大いに盛り上がりました。12月に韓国で行われた最終戦グランプリファイナルで、浅田選手は、ショートプログラムの2位から大逆転で優勝をつかみました。

大会翌日の番組の、浅田選手へのインタビューで知ったのですが、今回、決勝の直前に、プレッシャーの打開策として「深呼吸」を何度も大きく行ったそうです。実際に、決勝当日の映像では、演技が始まる直前に、浅田選手が大きく息を吸っているシーンが残っていました。深呼吸によって、体の緊張が緩和されたそうです。

一部のトップアスリートにしか到達できない精神論(精神的境地)とは違い、浅田選手であろうと、一般社会人であろうと、呼吸法のような「体に働きかける方法」は、誰にでも効果があります。

ただ、私にとっては、浅田選手ほどのトップアスリートが、自己流の深呼吸(呼吸法)をしていたということが驚きでした。そして、あの自己流の深呼吸で結果を出したのですから、やはり浅田選手の実力は相当なものだと感嘆しました。

どこが自己流なのかというと、レゾナンス呼吸の実践のときに解説したように、呼吸をするときに力が入り、「肩があがってしまっていた」のです。これは柔らかい自然な呼吸できていないときに起こる現象で、その場合、緊張のブレーキ効果が弱まります。

また、本番直前に深呼吸(呼吸法)を実践しても、効果は限定的です。普段から繰り返し練習をすることで、体がレゾナンス(平常心)を覚え、本当に緊張する場面でも、レゾナンスがすぐに再現されるようになります。

1ヵ月後、平常心メソッドを身につけたあなたは、浅田選手以上に、上手に試合前の緊張をコントロールできるようになるでしょう。

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拙書『「ここ一番に強い自分」は科学的に作り出せる』からの一部引用