あがりや緊張の度合を決めるもの

普段あまり意識して考えたことはなかったと思いますが、これまでの説明から、緊張というのが、プレッシャーに対する「心理的かつ生理的ストレス反応」であることがわかっていただけたかと思います。

それでは次に、「私たちが緊張する理由」ではなく、「私たちが緊張しすぎる理由」とは何でしょうか?結論から言えば、それはストレスの生理反応が過度に起きてしまっているからです。

プレッシャーがある以上、多かれ少なかれ、緊張は必ず起こるものです。しかし、過度の生理ストレス反応が起きてしまうと、これまで普通にできたことができなくなってしまい、失敗してしまうのです。

s-CX054_L例えば、草野球でのピッチャー経験者であれば、草野球場では落ち着いてストライクを投げることはできます。では、いきなり超満員の甲子園球場で投げることになったらどうでしょうか?

恐らく、緊張のあまり、手足が震え、心臓がドキドキ、冷や汗ダラダラ…ストライクどころか、まともなボールを投げることすらできないでしょう。

想像して欲しいのですが、あなたは、結婚式のスピーチで、心臓もドキドキしていない、手足も震えていないのに、頭だけが真っ白になって言葉がでないといったことがありえるでしょうか?

もし、体が震えるなどの生理ストレス反応が起きていなければ、落ち着いて冷静に、用意したスピーチができるはずです

同じように、草野球のピッチャーも、足の震えや心拍増加、手汗などがなければ、超満員の甲子園球場でも、ストライクを投げることができるでしょう。

つまり、大きな生理ストレス反応が起きていなければ、私たちは過度に緊張することはないのです。このように考えると、あがりや緊張の度合は、心臓のドキドキや、体の震えなど、あなたにどれだけ大きな生理反応が出ているかで決まると言えるのです。

拙書『「ここ一番に強い自分」は科学的に作り出せる』38-45ページから