事例:新司法試験

関西のロースクールに通っていた大学院生は、勉強漬けの毎日から蓄積されるストレスの軽減と、1年後に迎える試験本番でのあがり症の改善を目指して、平常心メソッドに興味を持ちました。CapD20130517

司法試験改革により生まれた新制度では、ロースクール(法科大学院)を卒業しなければ受験資格すら得られないのに、合格率は30%程度と、旧制度に比べると合格率は高いものの、非常に厳しいものです。しかも受験機会は3回に限定されており、3回不合格になると、再度法科大学院を卒業しないと、受験資格を得られません。※当時

また、試験自体も、3日間で5科目17時間にも及び、しかも内容的に時間との戦いの要素が強く、どれだけ試験に集中できるかが鍵となります。

その大学院生は、大学卒業後、いちど社会人を経験したあと、会社を退職して法科大学院に入学していました。法科大学院の高額な授業料の支払いのために、学資ローンも受けていて、生活は決して楽ではありませんでした。そのため、絶対に1回で合格したいという気持ちが強く、しかし同時に、そのプレッシャーで自分自身を苦しめていたそうです。

最初にレゾナンス呼吸を指導したときに、彼はなかなか、平常心の落ち着いた感覚を実感することはできませんでした。何でも理屈で考えてしまうタイプの男性には、なかなか平常心の感覚がつかめない人が少なくありません。そこで、バイオフィードバック装置を使って、レゾナンス呼吸がきちんとできていることを視覚で確認してもらったところ、とても納得した様子でした。

結果からいえば、彼は翌年一発合格しました。彼からのメールによると、長い受験準備期間中に関していうと、なかなか疲労が抜けなかったり、やる気が起こらなかったり、勉強に集中できないこともあったそうです。しかし、とにかく毎日、「儀式」のようにレゾナンス呼吸を行ったそうです。

そのかいもあってか、司法試験本番では、思った以上にあがることはなく、冷静に試験問題に取り組めたそうです。

拙書『「ここ一番に強い自分」は科学的に作り出せる』ページから